高橋誠氏が「円ヘッジ+新興国債券」戦略を構築 年間リターン10.3%で同業平均を上回る

2021年、インフレ圧力の上昇、米国債利回りの上昇、そして地政学的リスクが交錯する中、FCMIチーフアナリスト兼投資顧問部長の高橋誠氏は、先見的な資産配分によってそのバランスの取れた運用スタイルを再び証明しました。

彼が主導した「円ヘッジ+新興国債券」多元型債券戦略は、2022年3月末時点の年次評価において年間リターン10.3%を記録し、同期間の日本国内同種ファンド平均(約6.2%)を大きく上回り、業界内でも際立った成果を上げました。

マクロ視点×為替対策×利回り最適化の三位一体フレームワーク

高橋氏は長年にわたり、アジア債券市場と為替リスクヘッジの両面に注目しており、日本円建ての安定した収益源を顧客に提供することを目的としています。本戦略は「マクロトレンドの予測力」「円ベースでの為替ヘッジ」「利回りの厳選」による三本柱で構成されています。

為替サイクルを見極め、円ベースでリスクを抑制

2021年後半、米連邦準備制度のタカ派転換が進む中、ドルインデックスは一貫して上昇し、新興国通貨の変動性も増大しました。高橋氏は早期にこの傾向を読み取り、円建てベースでのフルヘッジ体制を採用。コスト効率に優れたフォワード契約を活用し、為替損失リスクを極小化しました。

「どれだけ利回りが高くても、為替で10%減れば意味がない。日本の投資家にとって最も重要なのは、円で守られた利益です」と彼は四半期レポートで述べています。

新興国債券の厳選とリスク分散設計

債券の選定においては、単なる高利回り追求ではなく、主権格付けの安定性、財政規律、人口構造といった基本要素を重視。特にメキシコ、インドネシア、コロンビアといった、長期的に安定した利息と国際市場の信認を持つ国債を中心に構成しました。

さらに、ドル建ての新興企業債を一部取り入れ、主権リスクの分散と信用スプレッドの取り込みを図りました。デュレーション管理では「中短期中心+機動的なレバレッジ調整」により、金利上昇局面でも下方耐性を保ちました。

リスク制御と安定性で年金・長期資金に適合

この戦略は、年金基金やファミリーオフィスからの支持も厚く、年間ボラティリティは4%未満、最大ドローダウンも3.2%以内に抑制。2021年の波乱相場においても安定収益を維持し、真の長期投資にふさわしい設計となっています。

「長期ポートフォリオとは、利益を生むだけでなく、顧客が安心して眠れることが必要です」と高橋氏は語ります。

評価と展望:国内外での導入拡大へ

この戦略は、その優れた実績により『日経アセットマネジメント月刊』2022年第一四半期「安定収益型アロケーション賞」候補にノミネートされ、複数の地方銀行で顧客向け資産提案モデルにも組み入れられています。

FCMIは、低金利継続とインフレ期待の高まりが続く日本市場において、本戦略を「利回り×為替安定性×リスク管理」を兼ね備えた新たな選択肢として位置づけています。

今後は組成規模や適用範囲の拡大とともに、ESG要素を組み込んだ新興国債券戦略への展開も視野に入れており、「理解しやすく、安心して保有できる」国際資産構築を目指していくとしています。